『遊んでくれる彼女』で新境地を切り拓くオム・テグを、長年のファンはどう見るのか
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『遊んでくれる彼女』で新境地を切り拓くオム・テグを、長年のファンはどう見るのか

2024.06.25 17:00

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太い眉毛に角ばった頬、格闘家のような引き締まった体型、かすれた低音の声が独特の存在感を醸し出し、裏社会のキャラクターを演じることの多い韓国俳優オム・テグ。新しく始まった主演ドラマ『遊んでくれる彼女』でも例に漏れず元ヤクザの親分という役どころだが、今回はまさかのラブコメディ。

配信前に披露されたポスターでは、黒服姿で表情は真剣そのものなのに、耳と指にハート型のおもちゃアクセサリーを装着しており、ギャップを楽しめそうな雰囲気に。主演作は『楽園の夜』しか観たことのなかった筆者ですら、「オム・テグ新境地か……?」と思ったのだから、長年のファンはもっと色々と思うことがあるはず。

そこで、オム・テグのサポートアカウント「TaeGoo JP」の運営者に、オム・テグの魅力や、『遊んでくれる彼女』についての感想(4話まで)、そして今後オム・テグに期待したいことなど、お話を伺った。

オム・テグはかわいすぎる素顔に沼落ちする人続出な俳優

── 先日は『遊んでくれる彼女』で米花輪を贈るために渡韓されたんですよね?

はい。先日、韓国に行ってきました。米花輪と一緒に楽屋花とサポート参加者のネームボードを贈ったのですが、オム・テグさんが「感謝の気持ちを伝えたい」とそのボードにわざわざサインを書いて事務所の方を通して渡してくださいました。

オム・テグさんがサインしてくれたサポーター参加者ボード
オム・テグさんがサインしてくれたサポーター参加者ボード

お忙しい中を日本のサポート向けの認証ショット(※)も撮影してくださって、本当に真心ある対応に胸がいっぱいになって帰ってきました。

(※ファンから届いた応援広告などと一緒に俳優本人が証拠として写真撮影すること)

── 運営者さんにとって、オム・テグの魅力とはなんでしょうか。

たくさんあるのですが、一番好きなところは昔も今も“変わらないこと”かもしれないですね。

この間ちょうど『イ・ソクフンのブランチカフェ』というラジオ番組に、10年ほど前に映画『イントゥギ』で共演し、『遊んでくれる彼女』でも再び共演することになったクォン・ユルさんと一緒に出演されていたのですが、クォン・ユルさんが「(オム・テグさんと共演することになり)新しい姿というよりは、変わらない姿がすごく感動でした。10年前も、演技に対する純粋な心や情熱、本気度がありましたが、今回も全く同じで、幼い子どものような純粋さを感じ、僕も俳優として再び初心を考える良い時間でした」と仰っていたんですよ。

それを聞いて「ああ、良かったな」と思いました。私もそういう感じで、オム・テグさんの常に変わらぬところが一番の魅力だと思っています。

『遊んでくれる彼女』
© SLL Joongang Co.,Ltd all rights reserved.

あとは役柄とのギャップも魅力です。サポート参加者の方たちにも、ギャップにハマったという方が多かったです。オム・テグさんはヤクザのような強い役が多いのですが、実は敬虔なクリスチャンなのだそうです。

数年前にも子ども向けのクリスマスの聖劇に出演したり、毎朝、聖書の朗読で発声練習をしていたりするそうです。台詞が聞き取りづらいからと練習をしすぎて声帯を痛めて、以前より枯れてしまったようです。

でも、あの声がまたステキな魅力で、オム・テグ=独特なしゃがれ声、というイメージを与えているのだと思います。内向的な性格のオム・テグさんが、内に秘めているものを役で表現する時、毎回「こんな面も持ち合わせていたんだ!」と驚かされますし、「次はどんな姿を見せてくれるのか?それも“あの声”で!」というようなわくわく感を与えてくれます。

それから、お酒もブラックコーヒーも飲めず、アイスバニララテが好きなところも意外です。以前とある企画で、韓国の代表的なカフェチェーンで買ってきた5つのアイスバニララテを、目隠しで80%の確率で当てていました。そういうギャップもたまらないですよね。

今回のドラマはすごい挑戦だったと思います。インタビューで「毎日恥ずかしくて大変だった」と話していたのですが、その様子が目に浮かぶというか。

オム・テグさんは撮影の本番になると急に力が出てものすごい演技を見せると言われていて、監督も共演者もびっくりするらしいです。実際、『私のボクサー』で「野の花映画賞」男優主演賞を受賞した際のスピーチでは、「撮影の度に不思議な力をくださる神様に感謝します」という言葉で締めくくっていましたが、今回の『遊んでくれる彼女』でもその力を発揮されていると思うのでとても楽しみにしていました。

本人の“ギャップ”を活かした『遊んでくれる彼女』

『遊んでくれる彼女』
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── 『遊んでくれる彼女』は今までの出演作とは系統が異なりますね。出演を知った際、どう思われましたか?

まず“ラブコメ”と聞いて、「え、本当に?」と思いましたが、すぐにそれが「どんな風に演じるのかな?」に変わりました。オム・テグさんは恋愛もの(韓国語で言う“メロ”)もやってみたいと前から話されていたので、純粋に楽しみになりました。

また、ヒロインはハン・ソナさんで、後になってクォン・ユルさんが出演確定と発表されましたが、おふたりともオム・テグさんとは2度目の共演だったのでさらに楽しみになりましたし、撮影もきっとリラックスして臨んでいるのではないかと思いました。クォン・ユルさんとの再共演は特に嬉しかったです。

ちなみにオム・テグさんをよく知っているファンたちの中には、1~2話目ぐらいまではどんな風か心配で、見守りながら観ている方もいらしたみたいですよ。

『遊んでくれる彼女』
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── 4話まで観てみて、いかがでしたか?

笑いながら構えず気軽に楽しんで観られるドラマだと思います。4話まで観終えて、オム・テグさん演じるソ・ジファンが、格好良さとかわいらしさ、可笑しさの絶妙なバランスを保っているように感じます。

1・2話が放送された時点では、ジファンの社長らしい厳しい面の合間にキュートさが見え隠れしていましたが、3話のお酒に酔ったシーンからは拍車がかかってきて、面白いし斬新でした。

『遊んでくれる彼女』
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1話ごとについ笑ってしまう場面がいくつもあって、オム・テグさんの見たことのない一面が見られましたし、これまでの出演作の中でも、過去最高にハンサムなビジュアルでとっても格好良いですね (笑) 。事実、SNSでもオム・テグかわいい、イケメン、格好良いというコメントを見かけるようになりました。

徐々に明かされてきたクォン・ユルさん演じるチャン・ヒョヌとハン・ソナさん演じるコ・ウナ(ミニお姉さん)との関係も気になりますし、3人が一堂に会する5話で明らかになるのでしょうか。

『遊んでくれる彼女』
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また、個人的には「渇いた鹿」の面々とのシーンがとても楽しく、そこにウナも加わってきて、これからの展開にも目が離せません。ジファン社長の暗い過去についてもいよいよ知りたくなりました。

余談ですが、冒頭のお寺での読経シーンや食前の祈りなどを見て、前科者が悔い改めようとする精神が感じられますが、ジファンが社長を務める企業「渇いた鹿」という社名は、おそらくキリスト教の讃美歌のタイトルからとった名前なのでは?と思ったりして、つい笑ってしまいました。

ほかにも、韓国では知らない人はいない恋愛の常套句を、その意味を知らないジファンがウナに「ラーメン食べる?」と何度も聞いている場面など、韓国ドラマや韓国文化に詳しい方でも楽しめる要素があるのではないかと思います。

── 回を追うごとに、どんどん盛り上がっていきそうですよね!ちなみに筋肉パンパンのマ・ドンソクがかわいい仕草などで“マブリー”として人気になったり、中年俳優の方が子ども向けのティアラや魔法スティックを身につけて撮影して話題になったり、本作もそういった“ギャップ萌え”の要素がありますね。

監督の意図がまさに”ギャップ”だったようです。ティーザーポスターではアクセサリーを付けていて、一見マ・ドンソクさんのような効果を狙っているように見えました。しかし、監督が狙っていたギャップとは、そういうユニークさに加えて、これまでの役柄とは異なる現実のオム・テグという人が持つ素の魅力も引き出して、新しい印象を与えることのようです。

『遊んでくれる彼女』
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ソン・ドンイルさんとキム・ヒウォンさんのバラエティ番組『車輪のついた家』にオム・テグさんが出演して、あんなに強そうな役をやっている人がモジモジしているというギャップが公になり、オム・テグにこういう役をやらせたら面白いんじゃないか、と考える人も多かったのではないかと思います。

── 本作によって新たなファン層を獲得し、声がかかる作品のテイストもさらに幅広くなっていきそうですが、この後オム・テグはどんな風になっていくと思いますか?

作品ジャンルや役柄の幅が広がり、これまで演じたことのない役柄にも挑戦しそうですが、オム・テグさんご自身は変わらないのではないかと思います。この作品に乗じてギャップをアピールすれば大ブレイクするかもしれませんが、オム・テグさんはそういう狙ったことはしないと思います。何もしなくても、本来のオム・テグさんと役柄とのギャップは自然と見えてしまうと思いますよ (笑) 。

『遊んでくれる彼女』
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── 今後期待していることはありますか。

これまで様々な役を演じていますが、ご本人がまだ演じたことのない、かつ演じたいと言っている“もう少しシリアスなロマンス”も見てみたいです。

あるインタビューで「日常の自分の姿が演技に現れる場合もあり、日常で現れない内面の隠密な自分が演技を通して現れる場合もあります。それらをすべて見せることができるのがこの職業の醍醐味です」と仰っていたので、そんな彼のまだ見たことのない側面を見てみたいと思います。 

取材協力:オム・テグ サポーター「TaeGoo JP」X / Instagram


『遊んでくれる彼女』の視聴はこちらから

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